刺繍の種類、初心者の方にお勧め本

パリで刺繍教室を開いた時、参加者の皆様のほとんどが、
「刺繍をやってみたかったんだけど、何から始めたらよいかわからなくて…」
とか「刺繍のキットを買ったけど、やり方が分からなくて…」とおっしゃっていました。

刺繍は、針と糸があれば出来るのですが、初心者の方にとっては、なかなかハードルが高いものなのだな、と感じました。

初心者の方にもっと気軽に刺繍を楽しんで頂けたらと思い、ここにまとめてみました!


刺繍の種類

刺繍には、色んな種類があります。

  • フランス刺繍
  • クロスステッチ
  • 白糸刺繍
  • オートクチュール刺繍
  • 日本刺繍

などなど・・・

日本で刺繍というと、「フランス刺繍」を意味することが多いです。
フランス刺繍(ここでは刺繍と呼びます)は自由度が高く、自分の好きなものを、好きなステッチで刺すことができます。



クロスステッチは、専用の布に、図案の通りに×で埋めていくステッチになります。
こちらも、専用ソフトなどがあれば図案が作れますが、最初のうちは本やキットなどを利用すると良いと思います。
クロスステッチのキットは、図案と布と糸がセットされているので、自分で材料をそろえる必要がなく、気軽に始めることができます。




白糸刺繍は、主にヨーロッパの昔ながらの技法になります。
国の数だけ、刺繍の種類があると思われます。
例をあげてみると、デンマークはヘデボー、ドイツはシュバルム、フランスはブロデリブロンシュ、イタリアはカサルグイディなど。
ドロンワークと呼ばれる布から糸を抜き取ってかがり、レースのような模様を作る技法もあります。



オートクチュール刺繍は、リュネビル刺繍と言います。
フランスのリュネビル地方発祥の刺繍で、クロシェ・ドゥ・リュネビルというかぎ針を使って、ビーズやスパンコールなどを刺す刺繍です。
シャネルやディオールなど高級メゾンのオートクチュールのものに使われます。
オートクチュールとは、フランス語でhaute(high/高級) couture(sewing/ 仕立て、縫製)という意味です。



上記の中でやってみたいな、好きだなと思うものはありましたか?

刺繍の種類はもっともっとたくさんありますし、私が知らない刺繍も世界にはたくさんあると思いますが、とりあえずはこの5種類を知っていればよいでしょう。

初心者の方には、まずは刺繍(フランス刺繍)かクロスステッチから始めることをお勧めします。
材料や図案も手に入り安く、簡単なものからスタート出来るからです。



何に刺せるの?

何にでも刺せます!

もちろん木の板とか、針が通らないものには刺せませんが、布、レザー、ニット、紙など、「刺繍用の布」以外にも刺せるものはあります。

レザーに刺すには太い専用針が必要なので初心者の方にはお勧め出来ませんが、自分が持っているハンカチやブラウスなど、気軽に刺せるものから初めてみても良いかもしれません。
変わったところで、お誕生日カードやクリスマスカードなどの紙に刺すのも面白いです。
無地の少し厚みのあるカードに、刺繍をしてオリジナルのカードを作れますね。
お子様がいる方は、子供の物に刺すのもかわいいです。




図案の探し方

一番簡単な方法は刺繍本を入手することです。

刺繍本には、図案の他にも、刺繍糸の色番や使うステッチ、刺繍作品を使っての小物の仕立て方も載っているので、初心者の方には必要な情報が集約されていると思います。

好みにもよりますが、刺繍初心者の方にお勧めなのが、佐藤ちひろさんのこちらの本。
図案と色使いが素敵なので、簡単な図案でも素敵に見えます。
私のお教室でも、こちらの本は人気でした!

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初心者の方には少し難しいかもしれませんが、樋口愉美子さんの本もお勧めです。
チェーンステッチで面を埋めるのが大変且つ目の大きさを揃えるのが難しいのですが、センスの良い色使いとオシャレな図案の数々にうっとりです。






クロスステッチの場合は、本よりキットを購入した方が早いです。
私のお勧めのキットは、jeu de filsさんのキットです。
色使いと図案が素敵です。


日本ヴォーグ社が出している「ステッチイデー」という雑誌も面白いです。
刺繍というよりは、手芸全般についてに書かれています。
刺繍の作品のレシピはもちろん、有名な刺繍作家さんのコラムや対談があったり、色んなタイプの手芸が載っているので、これから刺繍や手芸をしてみようと思う方にはお勧めです。
年に4回発行されおり、バックナンバーも在庫があるものは購入できます。




ステッチの種類や使う色は自分で決めたい!という方は、googleやpintrestで「刺繍 図案」「クロスステッチ チャート」などで検索すると、フリー図案を入手できます。
日本より外国の方の方がフリーで図案を載せている人が多いので英語で(embroidery pattern, cross stitch chart)などで検索すると良いかもしれません。


最初のうちは、小さくて簡単そうなものが良いと思います。
お花やアルファベット、イニシャル当たりがお勧めです。
面を埋めるよりも、線で描くステッチの方が簡単なので、あまり入り組んでいないシンプルな図案を選んでくださいね!










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